
↑これ限定版の画像ですが、攻略キャラの皆さんが写っているのであえてこっちを使ってみました。隠しキャラ(?)がお一人写ってませんけどね。
終わりました。
和風伝奇の悲しくも切ない物語。
とにかく絵がめちゃくちゃ綺麗で、私好み。
「遙か」の水野絵と互角……なのですが、特典CGの幻想的な美しさを考えると、わたし的には僅差でこちらに軍配!
選択肢が少なく、レベル上げをするでもなく、ほぼシナリオを読み進めていくだけのゲームなので、RPGや育成シミュレーションゲームに親しんだ方には、少し物足りないかもしれません。
内容はドシリアス。合間合間にほのぼのしたり笑えるシーンもあるのですが、ヘビィに深刻。
国家の介入をも許さない閉鎖的な村で、ヒロインや攻略対象者たちが古き悪しき因習(と言っていいのか)に縛られる姿には、胸をかきむしられるようなもどかしさややるせなさを感じてしまいます。「フンガー!」「ムキーッ!」と叫びたくなります。
が、流される血の涙と和の妖しさもあって、幻想的な雰囲気に引き込まれること必須です。
って、実際には血の涙が流れているわけじゃないですよ。もののたとえですから(笑)
ちなみに……。
システムは特に悪くはないのですが、登場人物の立ち絵が小さい。
全身ではないものの頭から膝あたりまでがきっちり画面に収まっているので、とにかく人物が遠く見える。そしてテキストのフォントが小さく台詞よりBGMのほうが音がでかい。
バトルシーンで擬音だらけなのが、ちと萎える。「スガガガガァン」「ドォォォン」「ズドドドドド」みたいな。←適当だけどこんな感じ。
CGが少ない。バトルシーンのCGはほぼ使いまわし、EDが短い、などなど不満な点もありますが、攻略対象者は皆魅力的でした。
(以下モロバレ入りまーす。Sさんはまだ見ちゃダメ!)
結局、ヒロイン珠紀が祖母の住む村に呼び戻されたのは、鬼斬丸を完全に封印するための生贄にされるためでした。
当然のことながら、珠紀にはそのことは知らされていません。珠紀も彼女を守護する男たちも、皆いいように利用されまくりです。しかも男たちは自分の宿命を知っているので、捨て駒にされていることには気づいているという……。
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鬼斬丸を封印した玉依姫の血を継ぐ者として封印を守ってきた祖母は、実の孫だろうが誰の命が失われても構わないという考えで、封印を守るためなら手段を選びません。孫を騙して強引に生贄にすることも、玉依姫の守護者である守護五家の命さえも厭いません。
弱った封印を補強するために、これまでにも霊力の高い人間を生贄にしてきました。そして村人たちもまたそれを承知の上で、その秘密を守っている。
この村は、変です。
封印がとかれたら世界が終わってしまう。だから誰かを犠牲にしなければならない。それは仕方がないこと。
そうなのかもしれません。他に方法があるかといえば、手段がない。
そしてそんな重責をずっと背負ってきた祖母も、かわいそうな人だと思います。
彼女だって、封印の守人として一切の情けを捨てて心の中で血を流している……のですが……ヒロイン視点で物語を見ている以上、すごくイヤな気分になってしまうのはどうしようもありません。祖母や芦屋はやり口が巧妙すぎて、本当の敵は身内だと思ってしまうほどに。
とあるルートでは、珠紀ではなく珠紀の守護者を生贄にせねばならないシーンがあったのですが、逃亡を図った二人に追っ手をかけるときに、「邪魔するなら珠紀を殺していい」と命じる祖母が心底怖ろしかった。
村人たちも、自分たちを守るために(?)二人を追ってくるんだけど、最終的にヒロインが世界を救ったあとは、何事もなかったかのようになっちゃうんですよね。そのへんも、なんか納得いかない……。自分が村人の立場だったら自分も二人を追うんだろうなと思いながらも、人間って醜いなあと思ってしまうのですよ。
とにかく祖母の苦悩はごもっともなんだけど、何も知らないで育ってきた孫にしてみれば、絶望級の衝撃ですよ。
特に、鬼崎拓磨(おにさき たくま)、鴉取真弘(あとり まひろ)ルートでは祖母への腹立たしさがマックスでした。というのも、祖母の非情さが際立っているシナリオだったので。
このゲーム、珠紀の本命の相手役は拓磨だと思われます。ゲームのパッケージも明らかに彼がメインだし、彼と珠紀の前世(?)繋がりを考えると、ね。ビジュアル面では、彼と祐一先輩が好みでした。
どの攻略対象者も重すぎる背景があり、そして珠紀を命がけで守ってくれるので、どのシナリオもけっこう本気で感動できました。
攻略可能になるシナリオ順に、物語の謎が少しずつ明らかになっていくのも、うまい見せ方だと思います。
一番好きなEDは、弧邑祐一(こむら ゆういち)の真ED。
後日談がとにかく良かった。アリアとフィーアと珠紀と祐一で村を出て幸せになるのですよ! 幸薄かった彼らが一つの家族になって幸せになってくれればいいなあと、希望を抱かせてくれるEDでした。
私、アリア&フィーアが好きなんだよねえ。
そして、一番印象に残ったEDは、真弘先輩の悲恋ED。
二人で生きて幸せになると誓ったはずなのに、珠紀と世界を守るために、自ら生贄になった真弘。そこに自ら飛び込み、二人で共に逝くことを決意した珠紀。
真弘は珠紀には生きていて欲しいと思っていたけど、だけど、珠紀が自分を追って共に死のうとしてくれていることが嬉しくて。「仕方ない奴だな」と言わんばかりに、二人微笑みあって死ぬ……という感じで。
相手には生きていて欲しいけど、本音の部分で自分と一緒に死んでくれる人がいるから寂しくないという、この気持ちの流れはすごく共感できて、本気で泣きそうになりました。やー、泣かなかったけども。
真弘先輩、ビジュアルがもう少し大人びていたら、そして話し方がもう少し落ち着いていたら、きっと私はメロメロになっていただろうに……惜しい!(でもそんな真弘は真弘ではない)
緋色は、悲恋EDのほうが印象強かったです。さすがにどれもこれも悲劇で終わるので本気で泣きたくなるけれど、ハッピーエンドよりはこっちのほうが現実的な終わり方のような気もします。
ハッピーエンドは、ある程度ご都合主義的な部分もありますしね。
しかし、愛する人が目の前で死んだり、自らの手で愛する人を敵諸共封印したり、その悲しみに耐え切れずヒロインが心を閉ざしてしまったりと、本気で悲恋ルートはキツかったです。とにかく凹みました……。
恋愛色が特に強いと思ったシナリオは、大蛇卓(おおみ すぐる)ルートと狗谷遼(くたに りょう)ルート。このルートは、ヒロインが特に恋する女の子っぽく思えてよかった。
特に特に、大蛇さんが真の守護者となるときの、「契りを交わしましょう」はどっきりしました〜。一瞬寝技が来るのかと思ったのは私だけじゃないはずだ!
だけどこのゲームではキス以上のことはありません。(笑)
年下は苦手だけど、犬戒慎司(いぬかい しんじ)くんはかなりのお気に入り。なのですが、美鶴嬢ちゃんがうざいので、彼のルートは何かと痛かった。
美鶴は結局、慎司が好きだということでいいんですよね? 拓磨のことが好きだという設定は、拓磨ルートだけってことでしょうか?
はっきり言って、このゲームの登場人物は、皆気の毒です。
何人もの生贄を殺し、人間らしい感情を捨てなければ生きてこれなかった祖母。
ババさま(ヒロインの祖母)の命令で、何人もの村人を儀式と称して殺してきた美鶴。(←心が壊れかけ)
何も知らず戦いに巻き込まれ、悲劇に巻き込まれたヒロイン珠紀。
そしてカミ(妖)の血を引き、玉依姫を守護することを定められている守護五家の男たち。
彼らは人間にあらざる力を持ち、村人からも異端視され、封印のために生かされて、封印の為に死ぬために、村に閉じ込められているも同然で。
皆気の毒だけど、中でも特に真弘と大蛇さんが悲惨中の悲惨。
真弘は自分が封印のための生贄になることを昔から言い含められていて、彼がもし逃げようものなら、代わりに彼の愛する珠紀を殺すとババさまに言われ。(くどいようですが、ババさまは珠紀の実の祖母)
大蛇さんは、幼い頃に自分の母親を生贄にされ、けれど守護者として、母を奪ったババさまと封印を、ずっと守ってきたわけで。
……あんまりです。
とにかく、ババさま(祖母)と芦屋とドライを一発ずつ殴りたくなるゲームでした。
そして敵であるはずのロゴスの魅力にやられっぱなしのゲームでした。
秘密結社万歳!
……でも、ツヴァイやアリアやフィーアはともかく、生身の人間であるはずのアインはなぜあんなに強いのでしょう。神の血を引くものたちを圧倒する力はやりすぎのような。(笑)
そして魔術師は400年生きれるんですか? わからん……。
CGは足りないと思っていたら、結局全部埋まっていたようです。でも、CGが10/12枚とか12/15枚という表記になっているんですよね。でもでも、数えたらちゃんと数は揃っているの。
なんで? バグ?
おみくじも。凶が0枚となっていたのに、その後1回おみくじを引いて凶が1枚出て、その後神社チェックしてみたら、凶が突然6枚になっていたり。
これもバグなのかなあ……、よくわかりません。まあ、それで最後の特別CGと交換できたので、結果オーライなんですけども。
シリアスなゲームがお好きな方にはうってつけのゲームです。
私が今までプレイしたゲームの中で、緋色の欠片はぶっちぎりのシリアスモードでした。